勤続年数が長い人が多い職場は優良な職場ではないでしょうか。
中小企業では意外とこのような職場環境の良い企業は少なくありません。
ですが医療の現場、特に介護職などを取り巻く環境はあまり良いとは言えないのが現状のようです。
まず「労働内容に対して給与が安い」という声をよく聞きます。
確かに介護職の場合キレイでスマートな仕事とはいえないかもしれません。
むしろ大変な仕事であるといえるでしょう。しかしこれからも必要とされ、なくてはならない職業の一つです。
なぜこのような職場環境が許されているのか、ということを問題視されるようになったのは最近ではないでしょうか。
今までは家族の介護は家庭内で行われていましたが、今では多くの家庭が自宅介護が出来ない状況であり、難しくなっているのです。
それには家族の誰もが仕事や学校があったり、育児をしながらであったりと、豊かな生活の反面、時間にも心にもゆとりの少ない生活になってきているからではないでしょう。
介護職の苦労はこのような自宅介護が難しい要介護者と対峙しなくてはいけないところにあります。
要介護者の家族は、自分たちでは出来ない質の高い介護を要望する人が多いのです。
ところが一対一でも難しい介護を一人で何人も相手にしなくてはいけないのが介護職の仕事だといえます。
これは介護職でなくても、家族に要介護の人がいれば想像するだけでもその苦労が実感できるのではないでしょうか。
ですが、要介護者の家族からは理解されないのです。
このような苦労の代価が、要介護者の家族から感謝という形で得ることが出来ない場合、どこに求めるでしょう。
やはり給与など目に見えるもの、分かりやすい形での報酬ではないでしょうか。
介護職の本当の苦労を社会が理解し、働きやすい職場環境を整えたり、働きたい魅力が多くなる職業になると目指す人も増えてくるのではないかと思います。